
近年、若年女性の食生活において、脂質の過剰摂取やカルシウム鉄などのミネラル摂取不足が指摘されています。さらに「痩せ願望」からの過剰なダイエットも問題です。一方で、肌トラブルを自覚する人は増加しています。
喫煙は、体内からビタミンCを奪い取ってしまうことがわかっています。ビタミンCには、メラニン色素の合成を抑制し、できてしまったメラニン色素を薄くする働きがあります。また、肌の新陳代謝を整え、コラーゲンの生成を助ける効果、抗酸化作用もあります。ビタミンCが奪い取られると、これらの働きを抑制することになり、特に肌の新陳代謝については「肌周期」の乱れを引き起こします。
喫煙者と非喫煙者を比較した研究において、喫煙者の方が、カサつきやかゆみを感じやすくなり、角層細胞の重層剥離量やメラニン量の増加が報告されています。また、ニキビができやすくなる、肌の脂っぽさを感じる、毛穴が目立ちやすくなる、といった結果も出ています。25歳以上では喫煙によって角層細胞中のメラニン量との関連性が見られ、特に35歳から39歳においてはその関係が顕著です。メラニン量の増加は、肌荒れだけではなく,シミやソバカスの原因にもなります。メラニンが過剰に産生されて、「肌周期」が乱れると、老廃物が肌にたまります。するとメラニンの色素は表皮基底部に沈殿し、シミになります。
心身をととのえるバスタイム。スキンケアの視点からも、入浴時の温度は、高い温度ではなく40℃くらいの温度が保湿にはよいとされています。
一般的に、医薬品などの有効成分が人体に作用するメカニズムのことを「作用機序」といいます。保湿剤は、作用機序の観点から、「エモリエント」と「モイスチャライザー」に分類されています。